発達性トラウマ「生きづらさ」の正体を読んで1
第二次大戦時にイギリスはドイツから激しい空襲を受けた。特に都市部では毎日空襲があり人々はその都度命の危険に脅かされた。都市部のみに限らず郊外でもたまに空襲があった。
ここで都市部の人と郊外の人の受けたストレス度は郊外の人の方が高い結果になった。意外な結果だがこれには理由があった。
人は予想されるストレス要因に対しては対応力が高いのだと言う。都市部の人は毎日空襲されるので空襲がくることを常に想定して生きてるが、郊外の人はたまにしか来ない空襲は想定外のものになる。
私は暴力を振るって誰が見ても異常だった父親に今となってはそこまでの恨みはない。もはや接点を持たない今の生活で、直接なにかされることはないからだ。
一方で他界した母親への恨みは意外に強い。母親は常識を持った人だと子どもの時に思っていたし、結婚相手が違っていればしあわせになれただろうと思う。だから母親のことを好きだったし、頼りにしていた。
しかし私が精神に限界がきて助けを求めた時に、「お父さんがあいつは仮病だと言っているから」で終わらせた。
私はその後も体調は回復せず今なお苦しんでいる。事あるごとに母親への強い恨みが意識に上がってくる。
今までは母親の裏切りに強い恨みが出た、という認識だけで片付けていたが、それだけではなくて母親の裏切りが私にとって大変想定外だったことで強いストレスになったんだということに気づけた。
これは「予測可能性」についての記事だが、他にも「コントロール可能性」「感情の表出」「ソーシャルサポート」と四つの変数がありそれによって受けるストレス度合いも変わって来るようだ。